このコラムは、Voicy をテキスト化し一部抜粋したものです。
今回は「日記、イベント、成績」を共有し分析もできるアプリケーション「wiZup」のアイデアコンテスト受賞から製品開発を経て、発表に至るまでのお話を陣内さんにインタビューした回の記事です。
前編では社内の新規事業アイデアコンテストにて、部活ノートを電子化するというアプリを開発するアイデアで受賞したお話を伺いました。後編では受賞後どのように開発を行ったのか、その経緯を伺いました。
<前編>
<前編>アイデアコンテスト受賞から製品開発を経て発表に至るまで -wiZup-
公開日:2022年10月03日
いよいよ開発へ
コンテスト入賞後、まずは事業計画を検討します。計画書には、アプリの機能面や、アプリの画面に関する開発計画などを作成するところから始めました。
ユーザーから見える部分とアプリ内部で処理する部分という観点で、欲しい機能は何かというテーマをみんなでブレインストーミングを行いました。その際、※ユーザーストーリーマッピングという手法を上司から教わり実践しました。
※ユーザーストーリーマッピング
ユーザーストーリーは、あるサービスを使うユーザーへ向けて、何を提供し、どんな目的か書きだす要件定義であり、そのユーザーストーリーを時系列に並べ、優先度の高い順番に配置したものがユーザーストーリーマップ
自分で議題を出し、考えられる問題点と解決法を導き出しました。
そこでファシリテーター、プロジェクトマネジメント、リーダーも初めて経験しました。
最初は苦労もありました。たくさんの意見が出るため、議題から話がそれてしまい、方向性を定めることがとても難しかったです。
アイデアが固まり開発に移ると、今度は iOS と Android で開発言語に違いがあることが判明しました。
iOS は Swift という言語を使い、Android は Kotlin という言語を使います。それを試すために Mac を調達し、言語の壁を乗り越えて少しずつ形になっていきました。
アプリ開発で一番大変だったこと
UI が一番ネックでした。
みなさんは普段色んな SNS を含めアプリを使っていると思います。私自身、操作感や画面の UI をほとんど意識しておりませんでしたが、実はスマホの UI と Web の UI は全く別物なのです。
前職で Web アプリケーションに携わっていたことや、プロジェクトのメンバーが Web 上で BI などのアプリケーションを扱っていることもあり、どうしても UI が Web アプリケーションよりになってしまいました。この違いに気づいてから勉強して理解するまで、非常に時間を要しました。
弊社は B to B の会社なのですが、コンテストではそういった縛りはなく、自由に自分のアイデアを出して挑戦できます。
まったく違うジャンルの提案が通過したため、多少不安はあったものの、結果的にアプリとして携帯で動いているのを見た瞬間は感動しました。
私は「会社が投資をして新規事業アイデアコンテストを開催し社員に期待すること」について、思い切って社長と取締役に質問してみました。すると『ジャンルや方向性が異なる新たな挑戦によって広がる可能性があり、そのノウハウは会社としてプラスになるので社員の能力開花のきっかけにつながる』との答えが返ってきました。ジールはチャレンジを後押ししてくれる面白い会社だと改めて感じました。
開発後は、「いかにユーザーに知ってもらうか」がカギになりました。
一つの案として、アプリに関する部活ノートの活用方法を記事に書いています。
アプリを前面に押し出すというよりは、部活の後の反省会や活動の記録方法についての悩みを共有し、解決に役立つツールとしてこんなアプリがありますという内容です。
またキーワード検索にヒットしやすいようにSEO対策も行い、アプリに誘導しインストールしやすい導線作りも行っています。
経験を今後どう活かすか
新規事業アイデアコンテストを通して学んだことは、何事も挑戦するのは大切なことだという事です。
初めて体験する世界に躊躇してしまう方は多いと思いますが、一歩踏み出してみると、自分の自信や経験に繋がるので、思い切って飛び込んでみる勇気は大事だと思います。
私自身、挑戦して価値観が変わりました。
ふり返ると仕事において自分のアイデアや発想を生かしてお客様に提案する機会は少なかったように感じます。
どちらかというと、製品をどう提案していくかという知恵を絞っていた気がします。
新しいことを生み出す発想は、やはり日頃から癖をつけていないと出てこないと思います。
ある先輩から、『小さな違和感を大切にして欲しい』と言われたことがあります。
何気なく使っているけれど、どう動いているのだろう?なぜ?と疑問に感じること、違和感を覚えることは、日常生活で少なからずあると思います。
そういったところを自分の中でキャッチして調べたり、考えたりすることが経験や知識に繋がっていくと思います。
今回の取り組みで、社内から声をかけてもらう機会が多くなった気がします。これは新規事業コンテストが認知されつつある証拠なのかなと感じます。
一生懸命取り組んでいることを評価してもらえるのは嬉しいことです。
今後は新規事業を活用し、会社が更なる発展を遂げる様になればいいなと思います。
新規事業アイデアコンテスト出場者へアドバイス
まずは自分がどういうサービスを生み出したいかを把握した上で、サービスの方向性をじっくり考えていくことが大事だと思います。
実体験に基づいたアイデアや身近に感じられるサービスなどはヒントが得られやすいと思います。
またお客さんに認知してもらい、受け入れてもらうのは想像以上に大変でしたので、入念に情報収集を行う事がスムーズにいける方法だと思います。
wiZupサービス概要
※Webからのユーザ作成が必須となります。
(アプリのログイン画面から遷移可能です。)
<機能>
■カレンダー
・スケジュールを一目で確認できる
・日記を書いたかどうか、コメントがきているかをアイコンで確認
■イベント
・チーム全体に共有するイベントを作成
・詳細、結果について画像添付も可能
・チーム全体の出欠表を作成し、出欠を一括管理
■日記
・公開範囲を指定して個人の日記を作成可能
・3項目4段階でその日の評価ができる
・公開されているメンバーの日記にコメントできる
<前編>
<前編>アイデアコンテスト受賞から製品開発を経て発表に至るまで -wiZup-
公開日:2022年10月03日
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