今回は品質管理編というハンズオンセミナーの内容をかいつまんでご紹介します。
SAS と聞いて身構えてしまう方もいらっしゃると思いますが、ご心配なく!
ちょっと信じられないかもしれませんが、この SAS Viya は「みんなにやさしい寄り添い型分析ツール」と言っても過言ではない!と私自身受講して感じました。
SAS Viyaで品質管理編
SAS Viyaとは
SAS Viya を説明する前に、忘れてならないのが SAS(Statistical Analysis System)です。SAS はデータ解析や統計分析が行えるパッケージツールで、SAS Viya(SAS Visual Analytics)は、SAS が提供するノンプログラミングでAI・機械学習ができてしまう便利なプラットフォームです。
SAS は元々統計解析やAIの歴史も長く実績豊富です。その SAS がベースとなっているため、SAS Viya は分析に強い優れたツールであると言えます。
SAS Viyaで何ができる?
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あらゆる種類のデータと連携できる
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データインポート後の型変換、テーブルの結合、ビジュアライズされた可視化ができる
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データマイニング、マシーンラーニング機能を使って、モデルの作成、探索、学習、評価など機械学習ができる
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AI(人工知能)を使って分析結果を表示してくれる
などが、GUI でドラッグ&ドロップだけで実現できてしまう非常にお手軽なツールです。
また、web インターフェースを通して安全にアクセスできます。
以下画面イメージです。
●ビジュアルアナリティクスによるデータ探索や分析イメージ画像
●SASスタジオによるデータ準備や解析に必要なデータの加工処理イメージ画像
●モデルマネージャによるモデル管理イメージ画像
●データマイニング、マシーンラーニングによる機械学習モデルの開発や評価のイメージ画像
SAS Viyaデータインポート
今回使用するデータについて
これからデータをインポートし、ビジュアルを作成します。
インポート手順
①SASにログイン後、探索とビジュアル化画面を開きます。
②CSVファイルを保存します。
③SASビジュアルアナリティクス画面に移ります。
SAS Viyaビジュアル作成手順
ここで押さえておく分析ポイント!
早速ひとつビジュアルを作成してみたいと思います。
カテゴリから「検査結果」を選択し、ページ1にドラッグ&ドロップすると検査結果の「OK」と「NG」の棒グラフが表示されます。
ビジュアルを変えるには、…をクリックし各種グラフ一覧が表示されるので選択します。
今回は棒グラフから円グラフに変更してみます。
非常にスムーズにビジュアルをチェンジできました。
用意されているビジュアライゼーションは様々です。
代表的な種類をご紹介します。
ビジュアライゼーションの種類
▶ドーナツグラフ、ツリーマップ、数値系列、バブルチャート、散布図など
分析ビジュアライゼーションの種類
▶ヒートマップ、箱ひげ図、平行座標プロット、アニメーションバブルチャート、相関行列、予測、決定木、ネットワーク図など
次に品質解析のビジュアルを作成してみます。
新しくビジュアルを追加します。
オブジェクトの「折れ線グラフ」を画面下にドラッグアンドドロップします。
データの割り当てで下方企画限界、検査計測値、上方企画限界にチェックをすると管理図が完成します。
このように、項目のチェックだけで管理ビジュアルにより、生産工程の中で検査測定値から、上方規格限界を超え「NG」を表している値を見つけることができます。
<管理ビジュアルの説明>
紫:上方規格限界
マスタードイエロー:検査計測値
水色:下方規格限界
先ほどのドーナツグラフでは、項目を一つだけ選択しドラッグアンドドロップしてビジュアルを完成しましたが、今度は大量の項目をドラッグアンドドロップした場合、どのような違いがあるか見てみます。
必要な項目を複数選択しドラッグアンドドロップすると、先ほど選んだ項目同士の関係の強さを、色の強弱で表現する「相関行列」が生成されます。
右下に散布図がありますが、これらも項目を複数選んでドラッグアンドドロップするだけで自動生成されます。
SAS Viya AIアプローチ
AI による自動説明機能を使い原因分析を行い結果を確認します。
自動分析機能とは、品質試験の結果を表すデータとその因子と考えられるデータを選択するだけで、説明文含めてAIが自動生成してくれます。
①分析グループから自動説明をドラッグ&ドロップします。
②データの割り当てをクリックし、データアイテムの追加から必要な項目にチェックを入れます。
③応答に「検査結果」を選択します。
すると自動で検査結果をビジュアル化してくれます。
そればかりか検査結果に関連する要因を項目別にリスト化し、各項目に対して検査結果で異常が見られなかった場合の、最小値と最大値と平均値と範囲を明記してくれます。
下のビジュアルをご覧ください。
左側の横棒グラフは、品質に影響がある因子をランキング形式で表した項目が与える影響度グラフです。製造現場において、複数の要因が関係し事象が発生するため、関係する要因をまとめてみていく事で原因を特定しやすくなります。これは検査結果に強く影響を及ぼしているとAIが判断した検査結果のうち「NG」が高い値を上から順番に表示しています。
右側の棒グラフは、ランキングで表した因子がどのタイミングで発生しているのか確認できるヒストグラムです。これにより因子ごとに、グレーの棒が検査 「OK」 となった計測値、緑の棒が検査NGとなった計測値など、高速に発見することができるようになります。
更に、上段と下段右には総括とコメントも自動生成してくれます!!
ここで左の検査結果の中から「DPT01_Avg」をクリックしてみると、右側の分布図から数値が大きい程「NG」は発生しにくいことが分かります。このように AI による予測により不良要因をランキング形式で把握し、品質に対する影響度を直観的に表すことができます。精度の高い分析が短時間で簡単に行えるようになりました!
SAS Viya感想
初めて触った正直な感想を申し上げます。
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統一された操作感、一気通貫の機能連携、未だかつて見たことない!
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他の BI ツールで欲しかった機能が網羅されている!
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AI 機能によるデータ判断が優秀すぎる!
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まばたきする間もなく、ドラッグ&ドロップするだけで後は AI が判断してビジュアルが作成できる!
予想に反して、いや予想以上に面白いツールでした。失礼極まりない発言、大変失礼いたしました。
わたしはこれまで SAS のプログラミング経験はあるのですが、途中で挫折しすっかり SAS から距離を置いておりました。そのため若干のと申しますか…、もはや絶望的に SAS アレルギー状態でおりました。講師の内田さんごめんなさい、ハンズオンが開始されるまで憂鬱でしかありませんでした。
統計解析か…
うわ~、まーた難しい世界が広がっているのだろうな…
とちっとも乗り気でなかったわけですが、ログイン画面を通過すると、あら?あららら?
SAS は SAS でも、これほどまで寄り添ってくれちゃうわけ?と徐々にその魅力に引き込まれて行きました。
わたしの中では密かにご贔屓にしている BI ツールがあるのですが、SAS Viya にはご贔屓 BI を差し置いて、見たこともない面白い機能が充実しておりました。
「ドラッグ&ドロップがワンアクション少ないではないか!!」
「値入れなくても項目名選択だけでビジュアルができてしまうのか~」
「テンプレートのサポート体制が手厚くない!?」
「AI 予測が自動予測であそこまで表現できるって?何だか思いの外簡単じゃない!?」
と夢中であれこれ比較してしまいました。
ぜひこのアハ体験、一緒に味わってみませんか?
SAS Viya のハンズオンセミナーは定期的に開催しております。
毎回受講して SAS Viya マスターを目指してみるか、はたまた気になった SAS Viya の機能の回をセレクトされるのか
皆さんのお好きな方法でご受講ください。
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こちらのイベントセミナー情報をご確認ください。
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※今回受講したハンズオンセミナー
https://www.zdh.co.jp/event/20220628/
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