この記事は、株式会社データ総研 DRIブログを転載させていただいております。
▼引用元
https://jp.drinet.co.jp/blog/hrd/oldyuak0kgows
▼DRIブログ
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IT人材育成とプログラミング教育の必修化
先日、小学二年生の長男が机に向かって英語の勉強をしていたので理由を聞いてみると、英検5級(現在の中学一年生で習う範囲らしいです)を受けるとのこと。なんでも、週一回通っている英会話教室で受験を進められたそうですが、実際に模擬試験をやらせてみると散々な結果になってしまい、英語教員の資格を持つ妻が自作教材を作り必死に勉強させていました。
2020年度から小学生でも英語が正式教科になるなど、最近は幼少期からの英語教育が盛んですが、ちょうど同じ時期に新しく必修化を検討している教育があります。そう、プログラミング教育の必修化です。前置きが少々長くなってしまいましたが、今回は「プログラミング教育」をテーマにお届けしたいと思います。
遡ること3年半前、2013年6月に発表された政府の成長戦略の中に、「義務教育段階からのプログラミング教育等のIT教育を推進する」という文言が記載されました。
・政府の成長戦略は以下URLを参照下さい。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/skkkaigi/dai11/siryou1-1.pdf
なぜ、義務教育段階からプログラミング教育等の必修化を検討しているのかというと、日本国における「IT人材の不足」が背景にあるそうです。
それを裏付ける調査結果が、2016年6月に経済産業省が発表したIT人材(※)の最新動向と将来推計に関する調査結果に載っているのですが、今後もIT市場が高位成長するという予想の下で、3年後の2020年に36.9万人、2030年には78.9万人のIT人材が不足すると予測しているそうです(※IT企業とユーザ企業の情報システム部門を合わせた人材)。
また、IT人材の不足は日本国内だけの話ではなく、IT先進国のアメリカでも将来的にプログラマーが不足すると予測されていて、各国この課題に対して具体的な取り組みを始めようとしています。例えば、Skypeを生んだエストニアでは小学一年生からプログラミング教育を始めることを発表していたり、北欧フィンランドでは既に小学校でのプログラミングが必修科目になっていたりします。一方、イギリスでは他の国とアプローチが違っていて、まず先生へのプログラミング教育を進めようとしているそうです。きっと、イギリスのアプローチは、同様の問題を抱える日本においても参考になるはずです。
(画像はイメージです)
それでは、日本ではどの様なプログラミング教育が行われる予定なのでしょうか。現時点で分かっている範囲ですが、論理的思考力やアイデアを形にする力、そしてプログラミングへの興味を育むために、児童教育向けに開発された視覚的プログラミング言語が用いられると言われています。代表的なものとして、MITメディアラボが開発した「Scratch」や、文部科学省の「プログラミン」などがあるのですが、何れもWEBブラウザ上でアニメーションを作るようなプログラミングが体験できるみたいです。
ということで、お察しの良い読者はお気づきと思いますが、次回は、英検も終わって一息ついているだろう小学二年生の長男に、実際にプログラミング体験をしてもらい、その様子をお伝えできればと思います。きっと、ゲームかアニメーションを作る感覚で楽しんでもらえるはずです。