公開日:2020年7月22日

更新日:2024年2月20日

オープンデータは政府や自治体、企業がweb上に公開しているデータで、誰もがルールの範囲内で自由に利用できます。世界中で注目を浴びており、日本でも全国の自治体で取り組みが推進されています。オープンデータが注目されている背景や入手方法、ビジネスにおける活用事例をわかりやすく紹介します。

 

オープンデータとは?

オープンデータとは、インターネット等を通じて誰もがルールの範囲内で自由に利用できるデータです。無償で複製や加工、再配布、商用への二次利用が可能。公開している機関は政府や自治体、一般企業まで多岐に渡ります。

また、活用を前提としているデータのため、機械可読に適した形式にされているのも特徴の一つに挙げられます。

 

 

オープンデータの意義

データを一般利用できるようにすることで、経済の活性化・行政の効率化など様々な問題の解決を目指しています。また、政府のオープンデータであれば、情報の公開を通して自治体の透明性を保持し、信頼を向上させることを意義としています。

 

 

オープンデータが注目されている背景

2000年代前半から世界規模でオープンデータへの注目が高まり、日本でも2011年の東日本大震災をきっかけに、災害情報や電力状況、国策などの見える化への気運が上昇し始めました。2013年のG8サミットでは「オープンデータ憲章」に各国の首脳とともに合意。2016年に「官民データ活用推進基本法」が施行され、国及び地方公共団体はオープンデータの推進を義務付けられました。

 

 

オープンデータの入手方法

デジタル庁による情報ポータルサイト「データカタログサイト」では、各省や府が保有する情報をオープンデータとして掲載しています。データカタログとは文字通り、データをカタログ化したもの。データセット(データのまとまり)のカテゴリごとにタグが付けられていることもあれば、共通項目でグループ化されていることもあります。
各自治体のデータであれば、各ホームページにある「オープンデータカタログサイト」から入手可能です。

 

 

オープンデータの活用事例

オープンデータは様々なサービスで活用されています。ここでは政府や自治体が公開したオープンデータの活用事例をご紹介します。

 

Google「公共交通機関のルート検索サービス」

名称

公共交通機関のルート検索サービス

提供者

Google合同会社

概要

公共交通機関等のルートを検索できるサービス。

提供形態

スマホアプリ、webアプリ

利用したオープンデータ

公共交通機関の時刻表・路線情報

オープンデータの提供元

沖縄エアポートシャトル有限責任事業組合、
合同会社やんばる急行バスなど51事業者

出典: Googleマップ ヘルプページ

 

検索エンジン大手のGoogleが沖縄県の公共交通機関事業者から経路や運賃情報などを集約し提供しているルート検索サービスです。沖縄では4事業者が路線バスを運行していますが、乗り換えが複雑。観光客だけでなく県民の利用者数も減りつつあるのが実情です。

そのため、バス以外にもモノレール、船舶、レンタカーによる移動経路の検索を可能することで、県民ならびに観光客の利用者増を図っています。

 

 

Coaido株式会社「Coaido 119」

部門の壁を超え、誰もが正確な情報を入手できるデータプラットフォーム

名称

Coaido 119

提供者

Coaido株式会社

概要

119 番に通報をすると同時に、周囲に SOS するための緊急情報共有アプリ。救命ボランティアの要請も可能。

利用したオープンデータ

AED 設置施設

オープンデータの提供元

自治体

出典:Coaido 119公式ホームページ

 

119 番に通報すると同時に、周囲に SOS を発する緊急情報共有アプリです。日本では1日あたり約200人が心停止によって突然死しており、病院外で心停止が発生した場合には約9割が死亡するとされています。

迅速な心肺蘇生やAED処置のため、Coaido 119に事前登録している医療有資格者や救命講習受講者、AED 設置者に約10分間の救命ボランティアを要請できるサービスです。

 

 

一般社団法人オープン・コーポレイツ・ジャパン「マイ広報誌」

名称

マイ広報誌

提供者

一般社団法人オープン・コーポレイツ・ジャパン

概要

各自治体の広報紙をまるごとにデータ化し、インターネットで無料配信するサービス。

利用したオープンデータ

各自治体の広報誌

オープンデータの提供元

各自治体

出典:マイ広報誌公式ホームページ

 

各自治体の広報紙をまるごとにデータ化し、インターネットで無料配信するサービスです。パソコンやスマホで誰でもいつでも利用できるのが魅力です。一般社団法人オープン・コーポレイツ・ジャパンが自治体広報紙のオープンデータ利活用実証研究として製作しました。各自治体の広報部門と協力しながら推進しています。

 

 

特定非営利活動法人エムアクト「オストメイトなび」

名称

オストメイトなび

提供者

特定非営利活動法人エムアクト

概要

オストメイト対応トイレにかんする情報をデータベース化し、スマホアプリで情報配信する。

利用したオープンデータ

多目的トイレのバリアフリー情報

オープンデータの提供元

自治体

出典:特定非営利活動法人エムアクト公式ホームページ

 

オストメイトなびは公共トイレの一つであるオストメイト対応トイレに関する情報を、スマホアプリで配信するサービスです。日本中のオストメイト対応トイレの場所を手軽に検索できるため、人工肛門・人工膀胱のある方たちのQOL(生活の質)向上に貢献しています。

日本語と英語に対応しており、インバウンドの需要も網羅しています。

 

 

SOMPOひまわり生命保険株式会社「リンククロス アルク」

名称

リンククロス アルク

提供者

SOMPOひまわり生命保険株式会社

概要

毎日の散歩・ウォーキングを便利に楽しくするスマートフォンアプリ。

利用したオープンデータ

東京の魅力を再発見しながらウォーキングをするための特設サイト「TOKYO WALKING MAP」に掲載しているウォーキングコース

オープンデータの提供元

東京都

出典:リンククロス公式ホームページ

 

リンククロス アルクは毎日の散歩・ウォーキングを便利で楽しくするスマートフォン向けのアプリです。東京の魅力を再発見するウォーキング用サイト「TOKYO WALKING MAP」のウォーキングコースをアプリ内で掲載し、都民が歩く機会の増進を目指しています。

保険会社として「保険金を支払う」という、いざというときの役割だけではなく予防の観点からケアをするコンセプトのもと配信されています。

 

 

宮崎県「ひなたGIS」

名称

ひなたGIS

提供者

宮崎県

概要

社会・人口統計体系を地理情報システム(GIS)上に可視化

提供形態

アプリケーション

利用したオープンデータ

国土地理院のGISをベースにe-statなど

オープンデータの提供元

日本政府

出典: ひなたGIS公式ホームページ

 

ひなたGISはオープンデータや各種統計データを地理情報システム(GIS)に重ねることで、地域の特色や課題を可視化するシステムです。

宮崎県庁職員が自習研究の一貫として制作をスタート後、県の公式アプリ化。アプリケーションのコンテンストでの最優秀賞受賞や大学入試センター試験に使用などと様々な場面で評価されています。

 

 

オープンデータのビジネス利用の検討を

オープンデータは無償で入手できるうえに複製や加工、再配布や商用への二次利用も自由です。オープンデータそのものに価値を置いたサービスの展開だけではなく、自社ビジネスの推進のための利用もご検討ください。

なお、ジールでは多方面から企業のDXを支援しています。これまでの実績は1,000社以上。オープンデータや外部データの配信・提供を行うサービスもご用意しています。自社データと外部データを掛け合わせてビジネスを加速させます。

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  2. 利用用途②:店舗の売上と人口データ
  3. 利用用途③:店舗の売上と内需・外需データ
  4. 利用用途④:店舗の売上と財務・景気動向データ

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