株式会社ダイセル
お客様の要望
ユーザー部門が主体的にデータ活用を行えるように、デジタルリテラシーの底上げをするための全社的な教育体制を整備したい
個々の業務の進捗に合わせて、データ分析やPower BIの学習で分からない点をスピーディに確認・復習できる環境を作り、スキルアップを図りたい
業務に直結するデータ活用に向けて、さまざまな要望に対応できる個別の技術支援体制や多面的な学習機会を設けたい
ZEALにした決め手
DX-Learning Roomと個別の技術支援の組み合わせは、Power BIの活用における初級から中級までの範囲をカバーでき、個人によってバラツキのあるスキルを一斉に底上げできる
DX-Learning Roomは、コストを抑えながらもコンテンツが豊富。基礎から応用まで幅広くコンテンツが体系化されており、自由な時間に何度でも受講可能で一過性にならず復習にも活用できる点に優位性があった
さらに応用的な活用支援として、DX-Learning Roomに加えて、データ活用の実績が豊富なジールによる個別の技術支援を利用できるため、知識習得のみならずPower BIの実践的な活用ができる
効果・実績
デジタルリテラシーの底上げに確かな手応えを実感するとともに、デジタル人材の育成に向けた教育体制が整備できた
DX-Learning Roomの体系化されたコンテンツによって、短期間で着実なスキルアップを図れ、管理者側では学習の進捗を把握できるようになった
データ活用のノウハウが豊富なジールの技術支援によって、Power BIを利用したレポート開発スキルが向上し、eラーニング後のスキルアップにつながった
背景と課題
1919年創立、日本のセルロイド会社8社が合併して誕生したダイセル。健康、安全・安心、便利・快適、環境をキーワードに多様な分野の製品開発・製造販売を手がけている。1919年の創立以来、「人々の生活を豊かにすること」「他社との共存共栄の精神」を柱として自社の枠組みを超えて情報の一元化や共有化を容易にするなど、同社の技術課題の解決のみならず、日本の産業の競争力強化にも貢献している。
ダイセルは2020年に第4次長期ビジョンを策定し、長期ビジョンのもと中期戦略の実現に向けさまざまな取り組みを進めている。「中期戦略実現に向けてカギとなるのがデータ活用です」と、ダイセル デジタル戦略室 業務革新Gr 濱田 斉子氏は話す。
「特定部門のみならず、従業員のデジタルリテラシーの向上を図ることが重要なポイントとなります。全社方針として、データ活用の推進を打ち出しており、その重要性についてトップメッセージも出しています」(濱田氏)
ダイセルのデジタルリテラシーの課題について、デジタル戦略室 システムオペレーションGr 浦山 浩一氏は次のように語る。
「データを活用するために、各部門の一部のユーザがBIツール『Microsoft Power BI(以下、Power BI)』を独自に学習し、スキルを身に付けていました。しかし、独学ではスキル習得に限界があり、個人によって学びの質にバラツキが生じます。これらの課題を解決するためには、Power BIに関する全社的な教育体制の整備が必要でした。教育コンテンツとして、集団研修やeラーニングの比較検討を始める中で、新型コロナウイルスの影響もあり、非対面でかつ自分のペースで自由な時間に受講できるeラーニングに注目しました」
採用のポイント
eラーニングを軸に、ジールの知見と技術力を高く評価
eラーニングの選定で重視したのは、Power BIの活用の裾野を広げるという視点だ。ジールが提供するeラーニング「DX-Learning Room」を採用した理由について浦山氏はこう言及する。「DX-Learning Roomは、初級から中級までカバーしており、デジタルリテラシーの底上げを図るという目的にかなっていました。実際に、私も含めデジタル戦略室からPower BI初心者3名が受講。『データ活用とは何か』といった基礎からスタートした内容は、とても学びやすかったです」
また、データ活用に関するジールの知見と技術力も高く評価したと浦山氏は話す。「DX-Learning Roomの前に、独学でPower BIを学んでいたユーザに対し、データ分析に豊富なノウハウを持つジールにQ&Aベースの技術支援をお願いしました。eラーニングだけでなく、BIの技術やノウハウなど、ジールを選ぶ付加価値は大いにありました」
最終的に、トレーニングを含む対面教育や他社Eラーニングとも比較し、ジールのDX-Learning Roomに決定。
2021年には、Power BIの利用者を中心に18名程度に受講者を絞り、DX-Learning Roomの利用を開始した。
受講のプロセス
スキルを業務で生かすための勘所を習得
従業員の人材育成では、学んだことをどう業務に生かすかが重要だ。こうした考え方をサポートするため、ジールからは、DX-Learning Roomの受講者のさらなるスキルアップや、従業員の業務で「やりたいこと」を実現するために、個別のスキルアップに応える「データ活用技術支援」をセットにする提案があったという。
DX-Learning Room で基礎を習得、データ活用技術支援でスキルアップ
「スキルアップするほどに、新たに『わからないこと』が出てきます。データ活用技術支援は週1回1時間の枠をとり、オンラインで『こういうグラフを出したい』、『レポートをこう見せたい』など個別の技術的な質問に答える場となります。重要なポイントは、個人学習と個別技術支援を一貫して受けることができるという点です」(浦山氏)
ジールのデータドリブンサービスユニット ユニット長 福田 成志は、「DX-Learning Roomで初心者が基礎を習得し、スキルの底上げを図ったうえで、データ活用技術支援でさらに個人のスキルを高める。習得したスキルを業務で活用できるようにするために、今回DX-Learning Roomとデータ活用技術支援のセットをご提案しました」と話す。
初級者はデータ活用の考え方を学ぶ基礎教育からスタート
「初めてデータ活用について触れるメンバーは、まずデータの大切さを学ぶことが大事であると考えます。DX-Learning Roomには、基礎教育が含まれており、初級者の多かった当社には合っていました。また、それぞれのスキルの段階や個々のペースで学びを進めていくことが可能です」(浦山氏)
「DX-Learning Roomは、初級者から中級者のデータ活用スキル向上を目的としています」とジールのデータドリブンサービスユニット シニアコンサルタント 戸田 仁は話す。 「最初のステップとして、データ分析に関する著書や講義で定評の高いデータ&ストーリーLLC 代表の柏木 吉基氏の動画講義から始まります。動画講義は、データ分析の実務で必要なデータの見方や仮説の立て方など、データ活用の考え方を学ぶことができます。その後、実際にPower BIを操作しながらハンズオン形式で基本的な使い方を学習し、細かな技術を学ぶTIPS集や習得した技術を確認できる演習コンテンツによって、段階的なスキルアップを可能としています」(ジール 戸田)
受講者とジールのエンジニアが会話しながら解決策を導き出す
「自分が作成したレポートを、ジールのような他社のデータ活用やノウハウを持つエンジニアに見てもらう機会は、なかなか作れるものではありません。データ活用技術支援では、受講者とジールのエンジニアがコミュニケーションをとりながら、解決策を導き出していきます。いわば、先輩エンジニアからデータ分析の勘所を伝授してもらえる。約4カ月の期間だったのですが、もっとやりたいという声があがっています」(浦山氏)
「ジールは、データ活用において数々のお客様を支援してきました。システムやサービスの導入のみならず、データ活用を支援できるというのが当社の強みでもあります。当社としては、一貫してサービスをご提供する強固な体制を整えています」(ジール 福田)
「DX-Learning Room」は、管理側にもメリットがあると浦山氏は話す。 「受講率はもとより、誰がどこまで進んでいるか、管理画面を通じてリアルタイムで進捗を把握することができます。進み方が遅いメンバーのフォローも行えました」(浦山氏)
受講の成果と今後の展望
デジタル人材育成に向け教育体制の指標に
ダイセルでは、今回「DX-Learning Room+データ活用技術支援」の受講者にヒアリングやアンケートを実施している。「受講者の声や業務での活用の様子など総合的に評価すると、導入目的であるデジタルリテラシーの底上げに対して確実に成果がありました。またDX-Learning Roomを使うことで、中級レベルまで達成できるという1つの指標を持つこともできました。さらに、データ活用技術支援もeラーニング後のスキルアップに非常に有効でした。コストパフォーマンスの観点でも、短期間で成果が得られたことで投資対効果も高いと思います」(浦山氏)
今後の展望について、ダイセル デジタル戦略室 システムオペレーションGr 永福 友基氏は話す。「Power BIは、デジタル人材におけるスキルのベースとなるものです。今後も、データ活用のスキルをもつメンバーを増やしていきます。また、今回受講したメンバーのスキルアップも含め、上級者の支援も重要なテーマです。『DX-Learning Room+データ活用技術支援』は、デジタル戦略室はもとより受講者の評価も高く、次回のPower BIによるデータ活用教育における有力な選択肢となります」
グローバル化学メーカーとして人々の幸せと持続可能な社会の実現に貢献するダイセル。ジールは、「DX-Learning Room+データ活用技術支援」の提供を通じて、生産革新や業務革新に取り組む同社のデジタル化をしっかりと支援していく。
「DX-Learning Room+データ活用技術支援」受講者の声
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ジールの技術支援を受けて、Power BIを使えるようになりました。DX-Learning Roomは、知らなかったことやアップデート情報など、知識の補完に役立ちました。隙間時間に利用できるため、途中で止め、そこから再度続けることができる点が使いやすかったです。
マルチプルプロダクションカンパニー
播磨工場生産部製造技術グループ
井口 健太郎 氏
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書籍では、文章や図だけでは理解しきれない部分も多くあります。DX-Learning Roomは、動画で確認しながら自ら手を動かし学ぶことができるので、技術を習得しやすいものでした。また、一度にすべてを身に付けることはできないので、復習したい箇所にもう一度戻る、あるいは必要なときに確認できる「立ち戻れる場所」として、メリットは大きいものでした。
マルチプルプロダクションカンパニー
播磨工場生産部製造技術グループ
和田 隆 氏
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本やYouTubeで独学し基本的な操作はできましたが、何かやろうとしたときに、情報を網羅できていないので、これまでは立ち止まることも多い状況でした。DX-Learning Roomは、用途やシーンごとに情報が体系化されており、必要な情報にすぐにアクセスできる、新しい発見や気づきがありました。
エンジニアリングセンター
エンジ商品化技術創出グループ
田邉 裕一 氏
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DX-Learning Roomは、1つの項目が10分程度と短く、集中して勉強することができました。また、データ活用技術支援では、レポートを見やすく表示させる方法など、ジールからPower BIを使った月次レポートの改善点をアドバイスしてもらえました。
Daicel Safety Systems (Thailand) Co.,Ltd
Daicel Safety System
Deputy General Manager
浅野 郁之 氏
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DX-Learning Roomは不明な箇所の確認で利用していました。ドリルスルーが当初うまく使えず4回ほど見直しました。データ活用技術支援では、DAX (Data Analysis Expressions)関数で困っている部分を相談し、正解に導いてもらいました。
マテリアルSBU
事業推進室マーケティング支援グループ
山口 翔太 氏
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マニュアルなどに明文化されていない、ちょっとしたアドバイスが実はデータ分析への肝となるケースがあります。DX-Learning Roomはその肝となる情報がまとめられていると感じました。またPower BIというツールへの印象が、「一部マニア向け」から「業務の中で使えそう」へと変化しました。
ライフサイエンス事業企画室
ライフサイエンス事業企画室事業推進部
副部長
蓑田 稔治 氏
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ユーザープロフィール
株式会社ダイセル
設 立 |
1919年9月8日 |
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本 社 |
<大阪>大阪府大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪タワーB |
事業領域 |
ヘルスケアSBU、メディカルSBU、スマートSBU、セイフティSBU、マテリアルSBU、パフォーマンスマテリアルズ、その他(水処理) |
1919年創立。セルロース化学、有機合成化学、高分子化学、火薬工学をコア技術に、化学製品から自動車エアバッグ用インフレータまで多岐にわたる製品を製造販売している。さらに電子情報材料など、新規事業ユニットの創出を積極的に推進し、化学工業の枠を超えて事業領域を拡大している。2020年には「長期ビジョン DAICEL VISION 4.0」を策定。最終的なゴールを「循環型社会構築への貢献」と定め、その実現に向けチャレンジを加速させている。
- 取材にご対応いただいた方 -
株式会社ダイセル |
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デジタル戦略室 業務革新Gr 主任部員 濱田 斉子 氏 |
デジタル戦略室 システムオペレーションGr 浦山 浩一 氏 |
デジタル戦略室 システムオペレーションGr 永福 友基 氏 |
株式会社ジール |
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データドリブンサービスユニット ユニット長 福田 成志 |
データドリブンサービスユニット シニアコンサルタント 戸田 仁 |
株式会社ダイセル |
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デジタル戦略室 業務革新Gr 主任部員 濱田 斉子 氏 |
デジタル戦略室 システムオペレーションGr 浦山 浩一 氏 |
デジタル戦略室 システムオペレーションGr 永福 友基 氏 |
株式会社ジール |
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データドリブンサービスユニット ユニット長 福田 成志 |
データドリブンサービスユニット シニアコンサルタント 戸田 仁 |
製品ソリューション紹介
DX-Learning Room
DX-Learning Roomは、「データを活用するノウハウがない」、「分析ツールを使いこなせない」など、多くの企業における現場部門のデータ活用の課題を解決するeラーニングサービスです。「すべての従業員をデータドリブン人材に」をコンセプトに、データ活用の考え方とPower BIのスキルの両方をしっかりと身に付けることができます。また、実務でのデータ活用を重視したコンテンツとなっている点も特徴の1つです。PCやスマートフォン、タブレットでいつでもどこでも何度でも学べるeラーニングと、講師にその場で質問し回答が得られるオンラインサービスとのハイブリッドで受講者の理解を深めることができるとともに、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを支援していきます。
お客様が実現したいことに寄り添ったご提案をいたします。
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