統合ビッグデータ基盤+ビジネス分析ソリューションの構築
ジールの支援により全社を横断する統合ビッグデータ基盤を構築
データの「見える化」を実現し、事業成長を支える高度な情報活用を促進
株式会社日本アクセス
お客様の要望
中期経営計画の成長戦略推進に向けて、社内外の情報を有効活用したい
社内システムに散在するデータを集約し、必要な情報がすぐに取得できるようにしたい
分析ツールの機能を充実させて、多角的な情報の参照や高度なデータ分析を行いたい
効果・実績
ジールの支援のもと、マイクロソフト社のソリューションを中心とした高度な情報活用基盤を実現
将来的な拡張性を見据えたジールの提案により、Microsoft Azure活用した「統合ビッグデータ基盤」を構築
Microsoft Power BI とジールのサポートにより、高度な情報活用に最適なダッシュボードを構築
課題と背景
社内外の情報の高度活用に向け、横断的に利用できるデータ基盤の構築へ
マーチャンダイジング、ロジスティクス、マーケティングの3つの機能を主軸に、総合食品卸売企業として多彩なサービスを展開する日本アクセス。第6次中期経営計画「ACCESS R EBORN2017 ~変革の実践と生産性向上~」に次ぐ第7次中期経営計画では、「New ACCESS Way 2020~進化・創造~」を掲げ、成長戦略・成長投資を描ける体制を築き「守りと攻めの戦略を実行し、機能を磨き上げ、永続的な経営を実現する」としている。
これを実現するために進められているのが、社内や社外に存在する情報の高度活用である。市場や競業他社の動向を把握して最適な戦略を実践するには、必要な情報を入手し、分析を行えるような環境が不可欠だからだ。日本アクセス ICT開発部 開発第1課長代行 柳澤 直樹氏は、「社内外のデータを横断的に利用可能な基盤の構築が急務であり、2016年に基盤構築に向けた社内横断型のプロジェクトが立ち上げられました」と振り返る。
同社では会計や物流、商品・販促など、各業務別に基幹系・業務システムが運用されていることから、データもシステムごとに散在しており、当時、情報が活用しきれていなかったという。実際に営業や物流の現場のユーザからは「必要な情報がどこにあるのか分からない」「業務システムごとにデータの取得元や依頼部署が異なるためプロセスが複雑」といった声があったという。
またデータ分析についても、検索に容量制限があるため数多くの操作が必要といった、現状の分析ツールの使いにくさが指摘されていた。一方、情報システム管掌においても、現場からのデータ提供の依頼に、各システム担当がその都度対応を行う必要があり煩雑化していた。
導入のポイント
将来性を見据えたジールの提案を評価し、Microsoft Azure/Power BIの導入を決定
こうした課題を解消するため、日本アクセスは社内のシステム間を横断し、あらゆる情報を格納する「統合ビッグデータ基盤」の構築、そして、現場において柔軟で高度な情報活用を可能とする「高機能分析ツール」の導入を決めた。
同社 ICT企画部 技術統括課長代行の能勢 和俊氏は、「新たにデータレイクを構築し、それぞれの社内システムから生成されるすべてのデータを取り込むことで、社員がすぐに必要なデータを入手できる環境を実現できると考えました」と説明する。またICT企画部 技術統括課長 田邊裕之氏も「一元化されたデータを現場の担当者が参照し多角的に分析できれば、これまで見えなかったデータの『見える化』が実現され、新たな気づきを醸成できると期待しました」と話す。
日本アクセスは、「スモールスタートが可能で、将来的な増強にも対応できる拡張性を有していること」「柔軟に処理リソースが調整でき、データ増量に際してもコスト負担が少ないこと」「必要な情報を適度な粒度で扱えること」などを統合ビッグデータ基盤構築の要件に掲げるとともに、高機能分析ツールについても「段階的に利用ユーザを増やせること」「ノンプログラミングで項目を選択して活用できるもの」「経営ダッシュボードによる経営の見える化が実現できること」などを要件に定め、2016年にベンダー各社に提案を依頼した。
複数のベンダーの提案をもとに、最終的に新システムの構築パートナーとして選び抜かれたのが、マイクロソフト社のクラウド基盤である「Microsoft Azure」と「Microsoft Power BIサービス」を提案したジールだった。柳澤氏は、「マイクロソフト社のソリューション、およびジールを選んだ理由は、提案依頼書の要件を満たしていたことに加え、機械学習や予測分析といった将来的なデータ活用の広がりを見据えたプラスアルファの提案が含まれていたことにありました」と説明する。
プロジェクト推進を支援したジール小林 秀和は、「将来的な拡張性も見据えた、さまざまな要望に総合的な対応ができる提案を心がけました」と強調する。
導入の経緯
経験とノウハウを生かしたジールによって、わずか数カ月で基盤構築を実現
2017年4月、日本アクセスはジールの支援のもと、高度な情報活用のための基盤構築を開始。
統合ビッグデータ基盤には、クラウド型データウェアハウスの「Azure SQL Data Warehouse」、およびクラウドストレージの「Azure Storage」、データ連携ツールとして「SQL Server Integration Services」が活用されている。
プロジェクトを担当したジール小屋敷 啓太は、「今回利用したデータベースは当時リリースされて1年半程度しか経っていませんでしたが、マイクロソフト社と連携して進めました」と説明する。日本アクセスとの綿密な打ち合わせを重ねながら、ジールのサポートによってプロジェクトは円滑に進み、わずか数カ月で統合ビッグデータ基盤の立ち上げが実現できたという。
一方、高機能分析ツールとしてPower BIサービスが導入され、ダッシュボードを通じてさまざまな情報が参照できる環境が整備された。
日本アクセス ICT開発部 開発第5課 久保山 礼子氏は、「ダッシュボードの構築も、ジールはこちらからの漠然とした要望に応じて画面サンプルを提示してくれました。そのサンプルは見た目のセンスに加えて、ユーザに分かりやすい観点で改良して提供してくれました」と評価する。小屋敷は、「ダッシュボードの構築についても、数多くの案件を手がけた経験に基づき、現場の利用者の目線に沿って提案することに注力しました」と語る。
導入効果と展望
現場から経営層まで進むデータ活用 情報の「見える化」がもたらす「気づき」
日本アクセスは、Azureをベースとした統合ビッグデータ基盤とPower BIによる高機能分析環境の実現によって効果が現れている。
柳澤氏は「組織別や得意先別の売上高、売上総利益、販売管理費、経常利益といった多彩な切り口の情報がダッシュボードを通じて一目で見られるようになりました。必要な情報が早期に、人手を介さず把握できるようになったことで、新たな『気づき』を得られるようになりました」と話す。
また経営層の評価も高く、「こんな情報をダッシュボードに表示させられないか」といった要望が寄せられるなど、経営情報の把握や分析にダッシュボードを活用するという流れがさらに進んでいるという。
日本アクセス ICT企画部 企画統括課長 鈴木 秀治氏は、「会議でも経営層はスマートデバイスからダッシュボードにアクセスし、リアルタイムに経営情報を参照するなど、これまでできなかったことができるようになり、情報活用の間口は広がっていると感じています」と話す。
今後日本アクセスでは、統合ビックデータ基盤と社内システムの連携を高めていくほか、機械学習や予測分析などの高度な活用も進めていくという。最後に田邊氏は、「今後もジールにはAzureやPower BIに関する新機能やサービスをいち早くキャッチアップしてもらい、さらなる情報活用や業務効率化を促進させる提案をお願いしたいと考えています」と期待を膨らませる。
株式会社日本アクセス 会社情報
本社所在地 |
〒141-8582 |
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創立 |
1993年10月1日(創立:1952年10月1日) |
事業内容 |
食品、水産物、農産物、畜産物、花卉等の販売・輸出入・買付・加工・商品企画・開発・品質検査・分析業務および貨物自動車運送事業、食品安全コンサルタント業務、情報処理サービス業務 |
URL |
https://www.nippon-access.co.jp/ |
東京都品川区に本社を構える株式会社日本アクセスは、「心に届く、美味しさを」を企業スローガンに掲げ、スーパーやコンビニエンスストアといった小売業様に日々、食品を供給し続ける総合食品卸売企業である。近年では、コア事業である卸売事業に軸足を据えつつも、日本アクセス独自の付加価値機能を施した新しい流通サービス企業への進化を目指しており、総合的なマーチャンダイジング機能や高品質のロジスティクス機能、的確なマーケティング機能を駆使した多彩なニーズに応えるフルラインの商品・サービスを提供している。
製品ソリューション紹介
Microsoft PowerBI / Azure
●Azure Synapse Analytics
DWHとビッグデータ分析のシステム全体にわたるお客様の全データからの分析情報を高速で配信します。制限のない分析サービスにより分析情報を得るまでの時間の大幅短縮を実現。また、データの準備、データ管理、DWH、ビッグデータ、AI、タスクに対する統合されたワークスペースを提供します。さらにBIツール「Power BI」と機械学習サービス「Azure Machine Learning」の両方と連携し、分析とデータサイエンスの促進につながるデータ管理を実現できます。
●Microsoft Power BI
Microsoft Power BIは、業務部門が主体となってデータ分析を行えるセルフサービスBIです。データがわかりやすく視覚化され、今まで得られなかったビジネス上の課題を素早く発見することができます。
お客様が実現したいことに寄り添ったご提案をいたします。
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